「パソコンで再生している音をそのまま録音したい」 「複数のアプリケーションの音を同時に取り込みたい」
そんな時に役立つのが「VB-Audio Virtual Cable」です。このソフトウェアを導入することで、物理的なケーブルを使わずに、コンピュータ内部でオーディオ信号をやり取りできるようになります。この記事では、Windows PCにおけるVB-Audio Virtual Cableの導入方法と基本的な使い方を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
VB-Audio Virtual Cableとは?
通常、パソコンから出力される音はスピーカーやヘッドホンから聞こえます。しかし、VB-Audio Virtual Cableをインストールすると、「仮想的なケーブル」が作成され、この出力を別のアプリケーションの入力として利用できるようになります。これにより、以下のようなことが可能になります。
- YouTubeなどの動画サイトの音声を高音質で録音する
- 複数のソフトウェアから出力される音声をミックスして録音・配信する
- ボイスチェンジャーなどの音声加工ソフトウェアと組み合わせて、声を加工して配信する
導入手順(Windows PC)
VB-Audio Virtual Cableはフリーソフトウェアとして提供されています。以下の手順で導入を進めてください。
- 公式サイトへアクセス: VB-Audioの公式サイト(
)にアクセスします。https://vb-audio.com/Cable/ - ファイルをダウンロード: ページ内にある「Download」セクションから、Windows用のファイルをダウンロードします。通常はzip形式で圧縮されています。
- ファイルを解凍: ダウンロードしたzipファイルを解凍します。解凍には、Windowsに標準搭載されている機能や、7-Zipなどの解凍ソフトウェアを使用できます。
- インストール: 解凍したフォルダ内にある「VBCABLE_Setup_x64.exe」(64bit OSの場合)または「VBCABLE_Setup.exe」(32bit OSの場合)を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。これにより、必要な権限でインストールが実行されます。インストール画面の指示に従って進めてください。
基本的な使い方
インストールが完了すると、「CABLE Input」と「CABLE Output」という2つの仮想オーディオデバイスがシステムに追加されます。これらを適切に設定することで、音声をやり取りできます。
- 音を出力するアプリケーション(例: YouTube、音楽プレーヤーなど): 出力デバイスを「CABLE Input」に設定します。
- 音を入力するアプリケーション(例: 録音ソフト、配信ソフトなど): 入力デバイスを「CABLE Output」に設定します。
例えば、YouTubeの音声を録音する場合は、YouTubeの音声出力先を「CABLE Input」に、録音ソフトウェアの入力デバイスを「CABLE Output」に設定します。これにより、YouTubeから出力された音声が、仮想ケーブルを通じて録音ソフトウェアに入力される仕組みです。
トラブルシューティング
まれに、インストール後も音が正しく出力されない場合があります。その場合は、以下の点を確認してみてください。
- 各アプリケーションのオーディオ設定: 各アプリケーションのオーディオ設定で、正しいデバイスが選択されているかを確認します。
- Windowsのサウンド設定: Windowsのサウンド設定(「設定」>「システム」>「サウンド」)で、CABLE InputとCABLE Outputが正しく認識されているかを確認します。必要に応じて、これらのデバイスを既定のデバイスに設定し直してみてください。
- 管理者権限でのインストール: インストール時に管理者権限で実行しなかった場合は、アンインストール後に再度管理者権限でインストールを試してください。
最後に
VB-Audio Virtual Cableは、内部音声の録音や配信など、様々な用途で活用できる便利なツールです。このガイドを参考に、ぜひ活用してみてください。もし不明な点があれば、VB-Audioの公式サイトや関連するフォーラムなどで情報を探してみることをお勧めします。
この記事がお役に立てば幸いです。