毎日、AI関連のニュースを目にしない日はありません。新しい機能が次々と生まれ、その進化のスピードに追いつくのは至難の業です。AIの普及によって人間の仕事が奪われるといった、人々の不安を煽るような話題も多く、正直なところ、ストレスを感じている方も少なくないのではないでしょうか。
そんな中、少し違った角度からのAI関連ニュースが目に留まりました。それは、半世紀もの間謎に包まれていた「4500年前のボードゲーム」の遊び方を、AIが解明したというニュースです。
4500年の時を超えて:AIが蘇らせた古代のボードゲーム「SiSゲーム」
今回注目したのは、GIGAZINEで紹介されていたこちらの記事です。
半世紀も謎だった「4500年前のボードゲーム」の遊び方をAIが解明 - GIGAZINE
この記事によると、砂漠の遺跡から出土した古代の盤面と駒のセットをAIモデルで分析した結果、約4500年前の墓で見つかった遺物が、現代人でも楽しめるボードゲームとして蘇ったとのことです。
この研究を行ったのは、イギリス・エセックス大学のコンピューター科学者であるサム・ジェルヴェ氏と、独立系考古学者のホセイン・モラディ氏。彼らは、イラン南東部にある古代遺跡シャール・イ・ソフタ(Shahr-i Sokhta:SiS)で1977年に発見されたボードゲーム、通称「SiSゲーム」を研究対象としました。
詳細は上記リンク先の記事をご覧いただきたいのですが、このニュースの何が素晴らしいかというと、AIが単に便利なツールとしてだけでなく、古代の文化や歴史を解き明かす鍵としても機能している点です。失われた過去の知識を現代に蘇らせるという、非常にロマンあふれる活用例と言えるでしょう。
AIと対戦!4500年前の知的遊戯を体験しよう
さらに興味深いことに、このゲームを実際に体験できるウェブサイトも公開されています。
The Game of 20 | The Shahr-i Sokhta Board Game
私も実際にプレイしてみたのですが、単純なすごろくのようなゲームかと思いきや、シンプルながらも奥深い駆け引きがあり、非常に面白かったです。AIを相手にプレイしているにもかかわらず、4500年前の誰かと対戦しているような、不思議な感覚を覚えました。
まとめ:AIが拓く新たな可能性
とかくネガティブな側面が強調されがちなAIですが、今回のニュースは、AIが持つポジティブな可能性を改めて示してくれたように思います。過去と現在を結びつけ、人類の知的遺産を未来へと繋いでいく。そんなAIの可能性に、大いに期待したいと感じました。
この記事を通して、AIに対する見方が少しでも変わるきっかけになれば幸いです。